機材選定-減光フィルター


 日食-太陽撮影で重要になるのが減光フィルターです。皆既時には不要ですが、部分食の撮影には必須です。
 一般的にはD4フィルター(1万分の1に減光)とND2,4,8などを組み合わせるケースや 専用のソーラーフィルターを用いるケースが多いみたいですが今回は入手性やコストパフォーマンスを 重視してND400の2枚重ねを採用することにします。
 部分日食時の露出時間は、月を撮影する際との比較である程度の目安を求めることができます。
太陽の実視等級がおよそ-26.7、満月の実視等級がおよそ-12.6ですから、その光度差は44万倍ほどあります。
今回のケースのND400の2枚重ねの場合、16万分の1に減光されますので、月を撮影する際の1/3の
露出時間を目安にすればよいと考えられます。まぁデジタルなんで撮影都度確認したら良いんですけどね。

 使用予定の望遠鏡のキャップに太陽観測用のφ50程度の穴がありこの部分の外径が52mm径のフィルタ径に フィットするため、これに良く合うようステップダウンリングおよび49mm径のND400を組みあわせたものを用意しました。これで望遠鏡の キャップと一体となりますので、フィルタを即時に取り外せます。
 実物は以下のものです。これで\4,000.-くらいです。
減光フィルター
減光用フィルター(ND400×2)+ステップダウンリング

 望遠鏡に装着したのが以下です。念のため脱落防止のためキャップとフィルタをメンディングテープで固定しています。
減光フィルター装着状態
減光フィルター装着状態

 当然写真用なので眼視で直接太陽をみてはいけません。
 その点使用予定のEOS KissX2はライブビュー機能がありますので、これで安全に導入・撮影が可能です。 少々フォーカスが甘いですが、以下のような感じで撮影できます。 もう少し高速でシャッターを切れますので多少被写体が明るくなっても大丈夫でしょう。
太陽
太陽
屈折望遠鏡(D=75mm f=500mm)+49mm径ND400×2使用 EOS KissX2 ISO100 1/400sec

部分日食
部分日食
屈折望遠鏡(D=75mm f=500mm)+49mm径ND400×2使用 EOS KissX2 ISO100 1/350sec トーンカーブ調整
#うす雲を通じて撮影したので、想定より長い露出時間となりました。
またうす雲のせいで元画像はもやもや感いっぱいでした。

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